ご存知の通り商売を繁盛に導く段階では次の三つを伸ばすことに尽きます。
(1)顧客の数を増やす。
(2)顧客単価を増やす。
(3)顧客の購買頻度を増やす。
以上の三つです。
しかし、「儲かるサロンづくり」には、やみくもに営業活動を増やすのではなく受入態勢の整備、つまり、顧客満足実現力を高めなければなりません。
経営能力を測るのに、経営体の大小で経営者の能力を論じるのは、とんでもない間違いです。
経営者には二通りのタイプがあります。
例えば、一人で自分の能力を100%出して経営しているヘアサロンが、地域の人達に贔屓にされ繁盛しているとしたら、これは優れた経営能力です。
一方、自分の能力の70%を出して平均化させ、サロンのFC展開をする経営者も立派な経営者です。
要は経営思想の違いです。
都心部の平均的な美容サロンでは従業員数が五名以上のサロンが多いようですが、繁盛しているところは経営トップがカットなどの技術的な仕事をしていません。
従業員の能力を活かす経営をしています。
逆に、経営者がいつまでたっても従業員に混じってドタバタとやっているサロンは業績が伸びません。
この差は何でしょうか。
経営トップが従業員と同じことをやっていると、従業員の主体的な行動が育つことを妨げることにつながっているようです。
組織のエネルギーというものは、組織を構成する全員が主体的に行動する時、最大のエネルギーを排出するものです。
その結果、活き活きとした職場になり儲かるサロンになるわけです。
中国の兵法書『孫子』に、「勝ち易きに勝つ」という箴言がありますが、誰にでもそれと分かるような勝ち方や、勝つこと自体が目立って世間にもてはやされるような勝ち方は最善ではないとされています。
戦い上手(経営上手)は、無理なく勝っ(儲け)ています。
この勝ち方こそが最善であると説いています。
私たちのサロン経営に置き換えると、「従業員が安心して楽しく働ける職場」をつくることが経営者の務めです。
それによって、勝手に儲かってしまうような体制を構築することが大切だということです。
従業員を雇用しているサロン経営者は、従業員の「安全・安心」を保証しなければなりません。
そのために雇用保険制度があるわけです。
経営が圧迫されるから雇用保険に加入しないのは経営者失格です。
私は「経営の目的は繁盛店にすることではなく、儲かる経営を目指さなければ経営では無い」という考え方です。
スタッフの低賃金の上に経営が成立しているようでは、これは経営者としての学習不足です。
※西村郁夫さんのTwitterより。
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